第56回作業療法士国家試験問題(2021年2月21日実施 午前)
問題17
65 歳の女性。約1年前から抑うつ気分、意欲低下、判断力低下、不眠、食思不振などがあり、約9か月前に精神科外来を初めて受診した。希死念慮や貧困妄想も加わり、約8か月前に医療保護入院となっている。抗うつ剤投与により不眠、食思不振はある程度改善されたが、悲観的な思考内容は遷延化した。促してかろうじて病棟外への散歩に応じるようになり、数か月が経過したところで、主治医から作業療法の依頼があった。
この時点での作業療法として適切でないのはどれか。
1. 本人の自己決定を見守る。
2. 個別のかかわりから開始する。
3. 1回の活動時間は短く設定する。
4. 長期間をかけて完成する課題を採用する。
5. なじみのある課題より初めての課題を採用する。
答え 4
5も選びたくなる選択肢ですが、なじみのあった作業ができなくなり、自信を失う可能性があるよりも、全くやったことのない作業は、できなくて当たり前なので、できなかったときの自信喪失に対して、より「できなくて当たり前」と保険を掛けることができそうですね。
なりたい自分にコツコツ前進!
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