平成30年ケアマネジャーの試験問題
第3問 介護医療院について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 開設の許可は、市町村長が行う。
2 開設者は、医療法人でなければならない。
3 理美容代の支払いを受けることはできない。
4 居宅介護支援事業者等に対して入所者の情報を提供する際には、あらかじめ文書によ
り入所者の同意を得ておかなければならない。
5 都道府県知事の承認を受けて、医師以外の者を管理者にすることができる。
正解は↓↓↓
正解 4 5
『介護医療院』について調べてみました。
介護医療院は、
介護保険法の条文によると
(定義)(介護保険法第8条第29項)
介護医療院とは、要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者に対し、 施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機 能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設。
第二条 介護医療院は、長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、 療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生 活上の世話を行うことにより、その者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことがで きるようにするものでなければならない。
とありました。条文は少しわかりにくいですが詳細がホームページに記載されています
https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2019/07/kaigoiryouin_3.pdfポイントとしては
〇介護医療院は「医療の必要な要介護者の長期療養・生活施設」として、2017年(平成29年)の改正により新たに創設された介護保険施設
〇 慢性期の医療・介護のニーズを併せ持つ高齢者に対応するため、医療処置等が必要で自宅や特別養護老人ホーム等での生活が困難な高齢者にも対応できる受け皿となる
〇「日常的な医学管理」や「看取りやターミナルケア」等の機能がある
〇「生活施設」としての機能とを兼ね備えた施設として、制度設計されている
〇 利用者の生活様式に配慮し、長期に療養生活を送るのにふさわしい、 プライバシーの尊重や家族や地域住民との交流が可能となる環境がある
〇経管栄養や喀痰吸引等を中心とした日常的・継続的な医学管理ができる
〇充実した看取りやターミナルケアを実施する体制が期待できる
設問に戻りますが、
開設の許可は都道府県知事が下し、開設できる法人は、医療法人のほか地方公共団体、社会福祉法人、厚生労働大臣が定める者とあります。
また開設者は介護保険法によると
(介護医療院の管理)
第百九条 介護医療院の開設者は、都道府県知事の承認を受けた医師に当該介護医療院を管理させなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、介護医療院の開設者は、都道府県知事の承認を受け、医師以外の者に当該介護医療院を管理させることができる。
(平二九法五二・追加)
とあり、創設された当初は医師でないと開設・管理できなかったようですが、平成29年5月2日に追加された条文により⑤都道府県知事の承認を受ければ、医師以外でも管理ができるようです。
介護医療院は「住まいと生活を医療が支える新たなモデル」として創設され、「利用者の尊厳の保持」と「自立支援」を大切に、「地域に貢献し地域に開かれた交流施設」としての役割を担うことが期待されているそうです。
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