2021年公認心理師試験問題
問題060
32歳の女性 A 、2歳の子供の母親。Aは、市の子育て支援センターで、公認心理師 Bに育児不安について相談した。3年前に結婚により仕事を辞め、2年半前から夫の転勤でC市に住んでいる。夫は優しいが仕事が忙しいため、Aは一人で家事や育児を行うことが多い。知り合いや友人も少なく、育児について気軽に相談できる相手がおらず、孤独感に陥るという。B は Aに対し、地域の育児サロンなどに参加し、育児や自分の気持ちについて話すなど、子育て中の母親との交流を提案した。
BのAへの提案の狙いとして適切なものを一つ選べ
1 感情制御
2 グリーフケア
3 情緒的サポート
4 セルフモニタリング
5 ソーシャル スキルズ トレーニング (SST)
答え 3
ソーシャルサポートという言葉は、1970年代にCaplan(キャプラン)という心理学者によって提唱された考え方だと言われています。意味としては、「家族、友人や隣人などの個人をとりまく様々な人々からの有形、無形の援助を指す」ということになるそうです。
そして、1986年ごろハウス(J. S. House)という心理学者により、以下の4種類に分類されました。
①情緒的サポート 周りの人に、話を聴いてもらったり、共感してもらうことを意味します。励ましたり、愚痴を聴いたり、相談役になったりなど、情緒面での支援です。
②道具的サポート
問題を解決するために物理的な支援をもらうことを意味します。お金や必要なものを貸し与えたり、直接力を貸すといった、実際的なサポートです。
③情報サポート
問題を解決するための情報による支援を意味します。当人が自分で問題の解決にあたることができるよう、必要な情報や知識を提供するサポートです。
④評価的サポート
行動や考えに対する客観的な評価を意味します。統計データなどで、当事者の行動が、良いか悪いか、社会的に好ましいか好ましくないかなど、適切な評価を与える支援といえます。
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